税理士試験の受験に挑戦しようと思ったら!?本当に参考になる情報をお伝えします◎




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 色々なきっかけや理由から、税理士試験の受験を検討する人は多いと思います。筆者も10年前にその道を通り、今だ合格できずに現在に至ります。その経験者だからこそお伝えできる、本当に参考にできるリアルな情報をお伝えします。本記事では、税理士試験の向き不向きを通して挑戦すべきかどうかの判断材料と、受験に挑むにあたって知っておくべき情報をお伝えしたいと思います。

税理士試験シリーズ記事一覧

  1. 税理士試験に向いている人と向いていない人 ☜本記事
  2. 税理士試験とはどのような試験なのか
  3. どの科目を選択するべきか
  4. 決定版!独学のやり方と受験予備校の選びかた
  5. 科目合格にこだわらないで!大学院の税法科目免除は賢い選択です!!

※クリックで各記事を表示できます

税理士試験の受験に向いている人と向いていない人

 税理士試験の向き不向というよりは、圧倒的に向いていない人がいます。筆者の税理士受験生仲間にもその傾向が強い人が多いので大きな声では言えないのですが、税理士試験に向いてない人それは…勉強などの理解力が高いと自覚しており、人より短期で成果を上げる自信が強い人です!

 そもそも税理士試験などの難関資格と言われる試験に挑む人達は受験を検討する人も含め、過去の経験や実績から勉強に自信があるからこそ受験を決意できているはずです。そのような受験者層の中では、頭が良いということは大したアドバンテージにはなりません。税理士試験の受験において一番重要なことは、正しく努力できることです

税理士試験の受験に向いている人とは次の項目をすべて実行できる人です。

  1. 1年間の勉強計画やスケジュールを立てて継続して取り組める人
  2. 受験期間は毎日、最低でも3時間以上勉強時間を確保する意気込みがある人
  3. 独学にこだわらず受験予備校の教えを信じて受講できる人
  4. 理論は一言一句間違えずに暗記する気力がある人
  5. 訓練とも言える勉強に耐えきれる自信がある人
  6. 理不尽な事柄に耐える精神力がある人

 どうでしょうか。大袈裟に感じた人もいるかもしれませんが、最短で合格したいのであれば最低限求められる事だと認識してください。ここで言う最短とは3年から5年のことを指します。この項目すべてに該当していた筆者の知人でも合格に6年かかっていました。

続いて、それぞれの項目を具体的に説明していきます。

1.1年間の勉強計画やスケジュールを立てて継続して取り組める人

 税理士試験は、基本的に毎年8月の第1火曜日から木曜日の3日間にかけて年1回実施されます。この試験日を区切りにして、翌年の試験まで最大1年間勉強できることになります。税理士試験は科目によってボリュームが全然違ってくるのですが、どの科目であろうと受験の猛者は1年間みっちり勉強して仕上げてきます。多少の息抜きは問題ありませんが、1年間継続して勉強できた人ほど合格に近づくことは言うまでもありません。筆者の仲間達のように試験3か月前くらいから猛勉強を始めるようでは、受かる見込みはゼロと言えるほどに薄くなります。

2.受験期間は毎日、最低でも3時間以上勉強時間を確保する意気込みがある人

 税理士試験の勉強は集中力と気力がモノを言います。通勤時間のみならず昼休みの食事後、お風呂やトイレ、隙間時間などですら時間を惜しんで勉強を積み重ねていく必要があります。試験のボリュームが多くより勉強時間をかける必要があることも理由ですが、ライバルの受験生もそれ位の努力は当然にしており、合格する人ほど時間をより確保できているからです。
 厳しいようですが、残業で帰宅時間が遅いとか、家族サービスがとかは言い訳にしかなりません。筆者の知人の話ですが、残業で帰宅が23時になった日でも、24時までに食事とお風呂を終えたあとに就寝して、朝3時に起床して出社までの4時間の勉強時間を確保していたそうです。このやり方であれば隙間時間を合わせて5時間は勉強時間を確保できるとサラッと教えてくれました。この話を聞いたとき筆者は『負けていられない!良い事を教わった』とやる気がみなぎったのを今でも覚えています。

 これから勉強を始める人や、受験を検討している人の中には、そこまで勉強の鬼になる必要はないと感じている人もいると思いますが、税理士試験とはそういう試験だと意識を切り替えるようにしてください。

3.独学にこだわらず受験予備校の教えを信じて受講できる人

 まず最初に、税理士試験は独学では難しい試験です!少なくとも、予備校に通うほうが合格への近道であることは間違いありません。これは筆者の周りや合格者の情報を収集した限りでは、予備校に通うことは当然で独学はありえないという印象が強いです。また、受験生や合格者のアドバイスでよく聞くのが、受講するのであれば予備校はTAC大原の2択のようです。

 予備校にも相性のようなものがあるようで、ある予備校で2年間不合格だった人が、3年目で別の予備校に変更して合格できたという声もあったので、場合によっては予備校の変更も検討する必要があるかもしれません。それでも、受講している間は予備校の学習内容を信用して勉強するべきです。各予備校はそのノウハウを凝縮して、より合格に近づけるための勉強方法を提案してくれているはずです。まずは、その勉強方法を忠実に実践しないと最大の効果を得る事はできないからです。

詳細は別記事で紹介させていただきますので、ぜひ参考にしてください。

4.理論は一言一句間違えずに暗記する気力がある人

 税理士試験の科目は計算と理論で構成されています。そのうち理論はすべて記述式で、法律の条文を丸写しできることが前提になります。何よりキツイところは、一言一句間違いが許されないという点です。
その理由は…

  1. 法律の条文は、一文字が違うだけで解釈が違ってしまう
  2. 合格圏内の受験者は当然のように丸暗記した内容を一言一句間違わずに回答できる

という理由から、税理士試験の理論は丸暗記した内容を一言一句間違わずに丸写しできて初めてスタートラインに立てたと言えます。

理論の出題形式は、おおまかに次の3タイプにわかれます。

一つ目は…〇〇の制度の内容を書きなさいなど、指定された理論をベタ書きするタイプ。

二つ目は…問題分で与えられた状況に対して利用できる制度を説明せよなど、どの理論が該当するかを判別したうえで、その解答の理由を解説したうえで該当する理論をベタ書きするタイプ。

三つ目は…問題文で説明される具体的な事例をもとに利用できる制度や該当する解釈を回答するタイプで、該当する理論を問題文から読み解き、その理論をベタ書きしたうえで趣旨を回答する形になります。

 どのパターンであっても、丸暗記した理論のベタ書きが前提で、かつ理論の意味を理解していないと問題の趣旨に合った理論を特定できません。(問題の意味を理解することもできない)
そのため理論で重要なのは、条文の丸暗記と内容の理解の両方ということになります。

5.鍛錬とも言える勉強に耐えきれる自信がある人

 税理士試験の勉強は範囲が広く、これを1年継続して勉強しているうちに記憶が曖昧になることも多々あります。スランプのような状態に入ると、昨日まで覚えていた理論が一文字もかけなくなると言う受験生もいるくらいです。この記憶を確実に定着させるためにも、理論は何回転も繰り返し暗記作業を続ける必要があります。

 また、試験ではかなりの解答速度が求められます。そもそも試験問題自体が、時間内に解ききれる分量ではありません。この問題を素早く正確に解けるようになるには、何度も練習問題を解き続ける必要があります。理想は問題文を見た瞬間に解答作業に入れることであり、反対に問題文を見て迷ったり考えたりしているようでは間に合わないボリュームの試験だと認識してください。

 このように、税理士試験の勉強は、相当なボリュームの教材を1年間継続して何回も復習し続けるという鍛錬のような作業になります。

6.理不尽な事柄に耐える精神力がある人

 税理士試験の勉強は、1年もの長期におよぶものになります。これが3年から10年続くとなると、公私問わず嫌なことや誘惑など勉強から目を背けたくなるような状況に遭遇することは必ずあると思います。このストレスや誘惑に負けずに、勉強を続ける気力は当然に必要なものになります。

 残業続きで帰宅が遅いとき、家庭の事情で時間がとれないとき、ケガや病気で勉強ができないとき、など…どうしても勉強時間の確保が困難な状況であっても、何かしらの方法で勉強を継続することができる可能性はあると思います。例えば、音声学習やイメージトレーニングなど何でも構いません。勉強時間の確保問題は殆どの受験生が抱えているものと割り切り、こういうときに確保した勉強時間こそがライバルとの差をつけるチャンスと割り切る精神力も大切だと思います。

 実は筆者が最もお伝えしたい、税理士試験で圧倒的に理不尽なことがあります。それは…試験の採点が不明瞭なことです。別記事で詳しく紹介させていただきますが、税理士試験は相対評価であり採点内容が公表されないため、自己採点で70点の人が落ちて反対に55点の人が合格したというような理不尽な状況が起こり得ます。そういった状況でも、気持ちを切り替えて翌年の試験に挑む精神力が必要な試験だと認識してください。

まとめ

 税理士試験は本当に大変な試験です。それは多くの受験生の情報からも間違いありません。筆者も身をもって体験しております。筆者がお伝えしたいことは、税理士試験の受験に絶対的に必要な覚悟を正しく知っていただきたいということです。大変な試験であるからこそ、最初から全力で挑戦して最短で合格しなければ、将来やプライベートを犠牲にすることになりかねません。そうならないためにも本記事が役立てれば幸いです。

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